*このページは2020年7月30日に更新しました
「マンションマエストロ検定」という資格をご存知でしょうか?
このページでは、マンションマエストロ検定に関する次のような疑問を解決します。
- マンションマエストロ検定ってどんな試験?
- マンションマエストロを取得する意味はあるの?
- どうやって勉強すればいいの?
マンションマエストロとは
マンションマエストロとは、ざっくり言うと「マンションを選ぶうえで必要な知識が備わっていることを証明してくれる民間資格」です。
株式会社東京カンテイが実施する「マンションマエストロ検定」に合格することで取得することができます。
マエストロ(Maestro)というのは、イタリア語で芸術家や専門家に対する敬称または称号のことです。
つまり、マンションマエストロは「マンションの専門家」という意味になりますね。
多くの場合、住居は人生で最も高い買い物です。
住居の選択肢は、主に一軒家とマンションがありますが、東京などの都市部ではマンションを選択する人が年々増えています。
しかし、マンションに関する知識は学校では教えてもらえません。
とても高い買い物なのに、十分な知識や情報もなく購入している人が多いのが現状です。
本来であれば、少なくとも不動産屋さんと会話ができて、高値物件をつかまされないくらいの予備知識はほしいですよね。
それに今や人生100年時代と言われています。
100歳までの人生を過ごす住居を選ぶわけですから、誰しも失敗したくはありません。
マンションマエストロ検定は、これからマンションの購入を考えている人にぴったりな資格と言えるでしょう。
マンションマエストロ検定の概要
試験実施団体
資格には大きく分けて国家資格と民間資格がありますが、マンションマエストロ検定は民間資格です。
医師や弁護士、FPや宅建などの国が運営する資格に対して、民間資格は民間の企業や団体が運営する資格のことです。
たとえば、実用英語技能検定(英検)は、日本英語検定協会が実施する民間資格です。
マンションマエストロ検定は、株式会社東京カンテイという会社が実施しています。
東京カンテイは、国内最大級の不動産データベースを扱う業歴40年の会社です。
銀行や不動産会社に不動産の情報を提供したり、不動産の鑑定評価を行うといったのサービスを提供しています。
会員企業数は3,750社(2019年12月時点)ということで、業界で知名度がある会社です。
検定の種類と受検資格
試験は1級〜3級まであり、3級<2級<1級の順に難易度が上がります。
3級よりも1級に合格した方が価値が高いということになりますね。
2019年は初回ということもあり、2級と3級だけが実施されましたが、2020年以降は1級から3級まですべての検定が実施される予定です。
ちなみに、マンションマエストロ検定を受けるための受験資格はありません。
申し込めば誰でも受験することができます。
どの等級にも受験資格はないので、たとえば1級を受けるためには2級を持っていなければならないといった条件はありません。
問題数と合格ライン
マンションマエストロ検定の試験は、4者択一問題で出題されます。
記述式の問題はありません。
等級ごとの問題数と合格ラインは次の通りです。
問題数 | 合格ライン | |
1級 | 50問 | 概ね7割 (正答率70%) |
2級 | 70問 | |
3級 | 70問 |
1級だけ問題数が違いますが、合格ラインはすべて「概ね7割」となっています。
試験の難易度
2019年の試験試験(2級と3級のみ実施)では、約1,000名が受験し、700名程度が合格しています。
受験者には宅建などの資格保有者が多かったようですが、合格率7割(10人に7人は合格)という結果を見ると、決して難易度は高くなさそうです。
むしろ資格試験としては、かなり高い合格率です。
また、過去問ではありませんが、後ほどご紹介する公式テキストや練習問題を見ても、それほど難しい問題はありません。一般常識で解けそうな問題も見受けられます。
以上から、少なくとも宅建やFP2級などの資格と比べれば圧倒的に難易度は低いと言えるでしょう。
普段から仕事でマンションの売買に関わっている人であれば、ぶっつけ本番でも合格できるかもしれません。
試験日程
マンションマエストロ検定は、受験できる期間が決まっています。
2020年は4月19日(日)〜8月16日(日)が受験期間になっています。
合格発表日は、受験日によって異なります。
6月15日までに受験 | 6月下旬に合格発表 |
---|---|
8月16日までに受験 | 8月下旬に合格発表 |
CBT試験
マンションマエストロ検定は、CBT試験によって行われます。
CBT試験というのは、特定の試験会場で、パソコンで受ける試験のことです。
試験会場は自宅から近い場所など、申込み時に選択ができます。
ただし、試験会場と日程によっては予約でいっぱいになってしまうこともあるので、早めに予約しておくと良いでしょう。
受検料
受検料は次の通りです。
1級 | 6,400円 |
---|---|
2級 | 5,600円 |
3級 | 4,800円 |
上にいくほど800円ずつ高くなっていますね。
支払方法はクレジットカード、コンビニ支払、Pay-easy(ペイジー)などから選択できます。
マンションマエストロ検定が向いている人、向いていない人
マンションマエストロを取得するメリットがどれだけあるかは一概には言えません。
全ての資格に言えることですが、目的無しに資格だけ取得しても意味はありませんよね。
では、マンションマエストロ検定は、どんな人に向いていて、どんな人には向いていない資格なのでしょう。
こんな人におすすめ
まずは、マンションマエストロ検定が向いている人からです。
- マンションの購入に失敗したくない人
- 保有しているマンションの売却を考えている人
- 仕事でマンションの売買に携わる人
- 「おれはマンションマエストロだ!」と自慢したい人
最もおすすめしたいのは、これからマンションの購入を考えている人です。
マンションは一生に一度の高い買い物ですから、絶対に失敗したくありませんよね。
マンションマエストロ検定の学習を通じて、マンション選びに失敗しないための基礎知識は十分身につけられると思います。
同じように、マンションの売却に失敗したくないという人にもおすすめです。
また、これから仕事でマンションの売買に携わる方にも向いている資格です。
宅建やマンション管理士といった国家資格は、価値がある一方で難易度も高い資格です。
仕事をするうえで、まずは手軽に基礎知識を身につけたいという場合に、マンションマエストロ検定はおすすめです。
こんな人には不向き
逆に次のような人にはマンションマエストロはおすすめできません。
- 転職活動やキャリアアップに生かしたい方
- 既にマンション売買のベテランの方
マンションマエストロ検定はまだ歴史が浅く、何か独占業務があるわけでもないため、残念ながら転職やキャリアアップに有利になることはないでしょう。
転職やキャリアアップを目指すなら、宅建やFP、マンション管理士など他の資格を目指した方がいいです。
また、既にマンション売買のベテランの方には、内容が初歩的すぎて取得するメリットは少ないかもしれません。
マンションマエストロ検定の勉強方法
マンションマエストロ検定には、次のような勉強方法があります。
- 公式テキストを使って勉強する
- 練習問題を公式サイトからダウンロードして解いてみる
- オンライン講座を活用する(おすすめ)
基本的には公式テキストを購入してひと通り目を通し、公式サイトやオンライン講座の練習問題を解いていくのがおすすめの勉強方法です。
では、それぞれの勉強方法を見ていきましょう。
公式テキスト(教科書)を使って学習する
マンションマエストロ検定には、公式テキスト(教科書)があります。
1級 | 選ぶ前に知っておきたいマンションの常識(実践編) |
---|---|
2級・3級 | 選ぶ前に知っておきたいマンションの常識(基礎編) |
基本的には、これらの公式テキストを使って学習することになります。
というより、書籍で学習する場合は他に選択肢がありません。
2級・3級の公式テキスト「選ぶ前に知っておきたいマンションの常識(基礎編)」は、次のような内容で構成されています。
- マンションの基礎知識
- マンションの決まり事
- マンション選びの視点
- マンション購入・売却のポイント
- マンションデータ資料
- 模擬試験問題
構成を見ていただくとわかる通り、マンションマエストロ検定を目指す人だけでなく、純粋にマンションについて学びたい人にも向けられた本です。
特に「❸マンション選びの視点」は、実際に自分がマンションを購入する時にも役に立ちそうな知識・情報が詰まっていておすすめできる内容です。
練習問題を公式サイトからダウンロードする
マンションマエストロ検定の練習問題を公式サイトから無料でダウンロードすることができます。
- 公式サイトのダウンロードページにアクセスし、メールアドレスを入力
- 東京カンテイマンションマエストロ事務局からメールが届く
- メールに記載されたURLにアクセス
練習問題の数は、3級と2級が各20問、1級が10問となっています。
なお、問題の解答はありますが解説はありません。
どんな問題が出題されるのか雰囲気をつかむのには良いですが、ちょっと問題数が少なすぎるので、これだけで合格を目指すのは厳しいかもしれません。
オンライン講座を活用する(おすすめ)
「オンスク.jp」というオンライン学習サービスで、マンションマエストロ検定のオンライン講座が提供されています。
「オンスク.jp」は、月額(*)980円または1,480円でさまざまな資格試験の講座が受けられるサービスです。スマホからでもPCからでも利用できます。
(*)月額というのは「31日間」という意味なので、月の途中で申込みしても損することはありません。
講座の種類は、簿記3級やFP3級、宅建士、ITパスポートといった国家資格から、ワインソムリエや家庭料理技能検定といったちょっと変わった民間資格まで、全28講座が固定料金で受け放題になります。
マンションマエストロ検定の学習期間は1か月もあれば十分なので、余った期間は他の講座を受講するか、検定試験が終わったら解約してしまっても良いでしょう。
マンションマエストロ検定の講座は、今のところ動画講義は1本しかありませんが、練習問題が169問(2020年3月29日現在)と充実しています。
練習問題169問の内訳は次の通りです。
マンションの基礎知識 | 82問 *初級45問、中級19問、上級18問 |
---|---|
マンションの決まり事 | 28問 *初級18問、中級5問、上級5問 |
マンション選びの視点 | 27問 *初級21問、中級3問、上級3問 |
マンション購入・売却のポイント | 22問 *13問、中級4問、上級5問 |
人生100年時代のマンション選び | 10問 *初級2問、中級4問、上級4問 |
練習問題は公式テキストに沿って準備されています。
全ての解答に解説が付いているので、公式テキストがなくても大丈夫です。
公式テキストとセットで学習するのが最も確実ですが、とりあえず省エネで合格したいという方は、「オンスク.jp」のサービスだけを利用するのが最もコスパが高い方法です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
最後に、マンションマエストロ検定の概要から勉強方法までのまとめです。
- マンションマエストロ検定は、誰でも受験することができる
- これからマンションの購入を考えている人におすすめ
- 試験対策には公式テキストとオンスク.jpを活用しよう
- 2020年の試験日は4月19日(日)から、申込みはお早めに!
最後までお読みいただきありがとうございました。